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達人講座新調理システム入門講座 > 新調理システムと業界の動向

ホテル業界と新調理システム
ホテル業界では、新調理システムを当初「調理技法」として受け入れたと思われる。多くのホテルのメインダイニングとして位置づけるフランス料理店のシェフらが、当時いち早く本場の革新的な調理技術を習得し始めたのが発端となった。
一時期、従来の調理技術と相対して考えられ、新調理否定論などが、一部の老舗ホテル等で囁かれたが、「従来の調理技術」の基礎の上に「新調理技法」があり、これらを組織として体系立てる事が「新調理システム」であるという認識が広まったことで、近年はそうした誤解も少なくなってきているようだ。
 ホテル業は、サービスを売りにする体質から人件費削減には限界があること、また、本来サービスを考慮せずに調理の仕組みを決めることが出来ない等の現実的課題を抱えている。そうした制約の中で、従来の調理技術だけでは景気の変動への対応が不十分になった等の要因から、最近では新調理システムはホテル経営立て直しの旗手とも言える存在になっている。

医療福祉と新調理システム
医療福祉の分野で新調理システムが注目を集めるようになった大きな要因として、行政改革の推進が挙げられる。従来、病院における患者等への食事の提供業務については、病院内の給食施設で調理業務を行うことが義務づけられていた。ところが規制緩和推進計画(平成7年3月閣議決定)等に基づいて、平成8年3月に行われた医療法施行規則の改正によって、病院外の調理加工施設での調理業務が認められることとなった。これに伴い、患者給食業務については、食品の衛生管理手法としてWHO等により国際的に推奨されているHACCP(危害分析重要管理点)等に基づく適切な衛生管理を実施するよう求めることとされたのである。※平成8年4月24日厚生省発表資料より抜粋
これによって、いわゆる従来の調理方法では、食品衛生上における適切な対応が事実上不可能となった。このように規制緩和が進むなか、調理技術も抜本的な見直しが必要となり、当時欧米から伝えられた「クック・チル」「真空調理法」に代表される新しい調理技術が採用される背景が形成された。その後、徐々に日本食のニーズに沿って体系化され、「新調理システム」が広く知られることとなったのである。
また、医療福祉の給食サービスを請け負うコントラクトフードサービス業者にも影響が拡がり、最近では企業の事業所給食へも普及が進み始めている。
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